歯周病治療


無自覚から始まる歯周病

歯周病とは、歯肉、セメント質、歯根膜および
歯槽骨より構成される歯周組織に
発生する
病気です。

歯の周りに汚れがついたままになっていると
その汚れが原因で
これら歯周組織に炎症をおこし
またたくまに組織を破壊していきます。

最初は、無自覚で始まり、自覚症状が出る頃には
進行してしまう歯の病気ですので、早めに発見し
適切に治療することが、とても重要です。

それでは
どうして歯周病は始まるのでしょうか?

歯周病の始まりは磨き残しからです。



歯周病のなりたち
日頃、きちんと歯を磨いていても
必ず磨き残しというものがあります。

歯並びが良い人でも
磨き残しは起こりうるのですから
歯並びに問題がある方は
非常にリスクが高いと言えます。

磨き残しなどでたまった食物残渣が
だんだん固くなり歯垢(プラーク)を作ります。

この歯垢(プラーク)は
歯磨きでは落とすことができません。

この歯垢(プラーク)が悪さをして
引き起こすのが歯肉炎や歯周炎です。

歯肉炎とは歯肉に炎症が限局しているもので
歯周炎とは他の歯周組織まで
炎症が広がっているものを言います。

これらを総称して歯周病と呼ばれます。

歯科疾患実態調査では
日本では歯周病の診断の目安とされる
歯周ポケットが4mm以上存在している人は
50代以上で約半数に達するという
データがあります。

高齢者のほとんどが
歯周病にかかっているといっても
過言ではありません。

特に、若い頃は体力もあり免疫力も十分あっても
年齢とともにこれらが低下し
それゆえに歯周病にかかる人が増えていきます。



歯周病の症状
歯周病の怖いところは、初期の段階では
ほとんど自覚症状が現れないというところです。

歯周病の症状が出始めることには
かなり歯周病が進行していて
長期間の治療が必要になったりします。

よって、歯周病の治療は
早期発見・早期治療が鉄則なのです。
それでは、歯周病の主な症状を見ていきましょう。

1:歯ぐきからの出血
歯磨きや固いものを食べた時に
歯ぐきから出血したりするときには
注意が必要です。

普通の歯磨きでは
出血することはほとんどありません。

歯ぐきから出血するということは
炎症が起こっているということを表しています。
歯ぐきからの出血があったら
できるだけ早めに歯科医院にいって
調べてもらいましょう。

2:口臭
突然、口臭がきつくなった場合は
歯周病などの場合があります。

歯周病菌の繁殖により
強烈な臭いを発することが特徴です。

口臭は、なかなか自分には
分からない場合もあるので
ちょっとでも心配に思ったら
歯科医院に相談しましょう。

歯周病による口臭は
きちんと根本的な治療を行わないと消えません。

対処療法では治らないので注意が必要です。

3:口の中がネバネバする
なんとなく、口の中がネバネバする
と感じたときには、歯周病を疑う必要があります。

歯周病菌が唾液に中に多く含まれていると
なんとなく口の中がネバネバして
気持ち悪いと感じることがあります。

4:歯ぐきが腫れて、赤(紫)くなった
歯ぐきが腫れたり
色が赤や紫色になっている場合は
歯周病を疑う必要があります。

これは、歯周病菌が悪さをして
歯周組織に炎症を起こしている証拠です。

5:歯ぐきから膿がでる
歯周病の症状が進行すると
歯ぐきに膿がたまったりします。

その場合、歯科医院で
膿を出してもらう必要があります。
しかし、歯周病の膿は
出しても出してもたまり続ける場合がありますので
歯周病をきちんと治療することが大事です。

6:固いものを咬むと痛みが生じる
歯周病により歯周組織が炎症を起こすと弱くなり
固いものを食べると痛みが生じる場合があります。

歯周組織が歯を支えきれずに起こる痛みです。

また、痛みが生じるまでにならなくても
歯ぐきがムズ痒かったりする場合も
歯周病を疑う必要があります。

7:歯がぐらぐらする
歯周組織に炎症が起こると
歯がぐらぐらしてきます。

指で上下左右に動かすと
明らかに歯がぐらぐら動くような場合は
かなり歯周病が進行しているサインです。

歯がぐらぐらしてしまうまでに進行した歯周病は
かなり進行した状態ですので
一刻も早く歯科医院での治療をおすすめします。

また、歯と歯の間の隙間が大きくなり
食べ物が挟まりやすくなった人も要注意です。

@〜Fくらいまでの症状がある方は
できるだけ早めに歯科医院を受診しましょう。




歯肉炎・歯周炎の進行度

≪ 歯肉炎 ≫

【症状】
歯茎が赤く腫れる

歯磨きすると出血する

【歯周ポケットの深さ】
2〜3mm

≪ 軽度歯周炎 ≫

【症状】
顎の骨が溶けはじめる

【歯周ポケットの深さ】
3〜4mm

≪ 中等度歯周炎 ≫

【症状】
顎の骨がますます溶け
歯がグラつきはじめる

【歯周ポケットの深さ】
5〜6mm

≪ 重度歯周炎 ≫

【症状】
顎の骨の大部分が溶け
歯がグラつく

出血や口臭
膿みがひどくなる

放置しておくと
歯が抜け落ちてしまう

【歯周ポケットの深さ】
6mm以上



歯周病予防処置
歯周病予防は歯磨きが最も重要です。

正しい歯磨き方法を身につけて
毎日しっかり磨くことが予防の最善策です。

それでも、歯周病を予防するには
ご自宅でのケアだけでは不十分です。

以下では、当院で行う歯周病予防処置について
ご説明します。
PMTC
PMTCとは、歯科医師や歯科衛生士が行う
歯のクリーニングのことです。

歯の間や歯周ポケットなど
歯ブラシが行き届かないところに溜まった
プラークや歯石を専用の器具を使って
取り除きます。

歯にこびりついたバイオフィルムは
歯磨きだけでは
なかなか取り除くことができません。

このバイオフィルムを除去する
有効な手段がPMTCです。
≪ このような方にお勧めです ≫

虫歯や歯周病を予防したい方
しばらく歯医者に行っていない方
矯正治療中で、歯磨きがしづらい方
タバコのヤニによる着色が気になる方






不安な事や心配な事がありましたら
何でもご相談ください。




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